デタラメ判決へ怒りを込めて抗議声明

13日、会議を開き、 判決文を検討しました。そして、遅まきながら抗議声明を作成しました。 

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  中神校長による思想差別及び名誉毀損事件 (三次訴訟)
        デタラメ判決で敗訴
         抗議声明

Ⅰ、 1995年度の都教委再雇用で、田畑は中神校長の捏造した理由で不合格になった。以来、裁判で争っても不当判決を受け続けてきた。この第三次訴訟は、二次訴訟までに判明した事実に基づき提起したものである。
 2013年12月2日、東京地裁民事18部(裁判長吉田徹、裁判官亀村恵子・坂本雅史)が言い渡したのは、裁判官の事実無視による不当判決であった。

Ⅱ,被告中神の「豊島区教委への報告文書」は、“南京大虐殺を否定する見解もある”、と生徒の文化祭展示物に介入した校長への担当教師の当然の批判を、原告を中心とする労働組合がなした、と歪曲したものであった。しかし、判決は、原告の思想・良心について報告するものではない、として被告中神を免罪した。
 この報告書は、生徒の展示は当時の政府見解にも合致していたにも拘わらず、「露骨に左翼的な発想」の現れた展示物であると断じて虚偽を記載したものである。また、校長は「歴史認識論争に職員を巻き込もうとした」として組合を敵視する報告をなしたのだが、判決はその点について目をつぶった。

Ⅲ,「生徒の自殺隠蔽」について、職員朝会で真実を伝えるよう求めた原告を、事故との前提で中神は陳述書で貶めた。「訴訟本来の項目から目をそらさせてでも自分の立場をよくしたいという思惑か焦り」「執拗に追求しようとする原告の姿勢の表れ」としたのである。
 被告中神は、少年の死が学校へ知らされた日、全校生徒を集め、「階段から足を滑らせた事故」と説明し、その後、自殺の事実を隠蔽し続けた。しかし、区教委は都教委へ、生徒の死の直後の時点で「警察は自殺と断定」と報告書を出し、原告は警察から「自殺」と聞いている。教師として、原告が「本当のことを言ってください」と求めたのは当然である。
 ところが、判決は、上記の被告中神の原告を貶める記載について、社会的評価を低下させないとの、およそ社会通念に反する判断をして被告中神を救済した。
 また、被告中神は「私は、事故であるか自殺であるかは警察が調べ判断することであって軽々しく断定することはやめるように発言しました。」と原告をお説教したかのように陳述した。しかし自分が「事故」と公言しておいて、原告の発言に対し、“警察が調べ判断することだから断定するな”と教職員全員が出席している職員朝会で言えるはずはない。これでは、警察がまだ調査中ということになる。

Ⅳ,「田畑を所属させる学年編成に苦慮した」は、被告中神の作り話である。その証拠は、被告中神が校長として発行し各方面に配布した「千川中学校学校要覧」である。それによれば、各学年は他校への異動の者以外は毎年持ち上がりとなっており、校長が各年編成に苦慮する余地はない。こんな確かな証拠はない。しかし、裁判官は、それを一顧だにしなかった。
 しかし、判決は、記憶に基づく陳述書は違法ではないとした。虚偽陳述を「記憶に基づく」と言えば適法になるとは、司法は、ペテン師に誤魔化されても「よし」とするようである。いや、誤魔化されるのを歓迎しているようにも見える。
 裁判官が、学校教育について疎すぎるのに驚く。もっと勉強してもらいたい。

Ⅴ、「証人採用」について裁判長の訴訟指揮に問題があった。裁判長は「被告が真実性、相当性を争わないと言っているから」と、原告の尋問時間を「短くてできるでしょう」と短時間にし、重要な証人申請を却下した。しかし、裁判長は、原告側に立証をさせなかったのに、被告中神の陳述書の故意の虚偽を認めなかったのである。こんな不公平なやり方で裁判所はウソつき校長を勝たせるようでは「法治国家」が泣く。

Ⅵ、裁判所は、こうして、戦争責任否定や自殺隠蔽に荷担した。私たちは、真実に基づいた判断を求め要請書を提出したが、裁判官は、真実などどうでもよかったのである。「初めに結論ありき」だったことは確かである。

 この三件とも、虚偽内容である点は共通しているのに、裁判所はそれに触れずに原告を敗訴させた。どのように敗訴させるかにのみ腐心し、裁判所独自の理屈を並べたこの判決を認めるわけにはいかない。

      私たちは満身の怒りをもって抗議する !!!

       2013年12月13日
                   
                          原告 田畑 和子
                     田畑裁判 第三次訴訟弁護団
               田畑先生の再雇用拒否の真相を究明する会

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これでは言い尽くせないほどひどい判決です。人権を守るという崇高な使命を放棄した裁判官らには、何を言ってもムダでしょう。裁判官各自をチェックする機関が必要です。             これにて。