安倍首相の女性登用の愚

 三日、内閣改造があった。今回は女性を多く登用したとかで好評のようだが、マスコミは甘いなあ。私は、そうは思わない。安倍首相の受け狙いの方法であると共に、登用の仕方の悪い見本で醜悪である、
 ひどい言葉を使うようだが、こんなやり方の真似をして欲しくないから言っているのだ。何が悪いのかと言えば、自分の考え方と一致あるいは自分に逆らわないであろう人、首相の考えを先取りして提案するような人を重用している点である。

 まず、高市早苗である。彼女は、先日、ヘイトスピーチと国会デモを同一のものと見なして規制しようとした。その理由が「うるさくて仕事ができぬから」であった。こういうことを口にするのを何とも思わない、考えの単純な、上から目線の議員である。民主主義を否定しているのである。
 この考え方は、国会前のデモを「雑音」と言った安倍首相と同じだ。だから、問題にもされず、野党が弱いこともあって追及されず、謝罪もしない。
 次に稲田朋美だが、これまた首相と同様の歴史認識の持ち主で安倍さんのお気に入り。「南京大虐殺(百人斬り)」否定の裁判に弁護士として関わり、敗訴しても納得できないと言う態度を示したという。私は、それでこの人の名前を覚えた。 小泉首相郵政選挙で「刺客」となり、比例で当選したのが政治家としての始まり。靖国への参拝は欠かさない。

 山谷えり子も特に教育については安倍首相と同じ考えである。私はかなり前に産経が発行する無料のミニコミ誌の編集をこの人がやっていて時々読んでいた。その考え方は教育ママのそれで、私は違和感を持っていた。国会議員になったとき、とても驚いた。簡単になれるのですね。ところが、その後は教育面で活躍。安倍氏と考えが似通っていて、民主教育の破壊を進めていった。
 この三人は保守中の保守である。(他の人はとりあえず省く)

 安倍首相の女性起用は、非常に恣意的であり、不公平である。企業で社長や上司が、自分の好みの女性ばかりを優遇することは通用しない。自民はその政策の大体が国民に支持されているのではないのだから、違うやり方がある筈だ。民主党が前に失敗したため、小選挙区制が幸いして絶対多数を取ったが、票数では一番ではなかった。
 国民は取り返しのつかないことをしてしまったと思う。この党には「主権在民」「公正」「公平」という言葉はないからね。憲法違反の存在でありながら、いまだに選挙制度の改正をほったらかし、今のうちに何でもやってしまおうとしている。
 民主主義の破壊をくい止めるため、やっぱり声を挙げ続けなければと思う。ありとあらゆるところで国民への支配力を強めていく自民党。しんどいけど、頑張るしかない。徴兵制の前触れのようなことが起きているしね。これにて。