雨の中、裁判所前で最後のビラ配り

 判決が近づき、裁判所前での月1回のビラ配りは10月で終わりです。1日に、雨の中、仲間達が持ち寄ったビラを協力し合って配りました。前と違って無関心な人が増えてきたのが残念です。
文面を是非お読みください、初めからの経緯を纏めました。

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│ 東京高裁第五民事部(大竹ひろし裁判長・山本剛史裁判官・田中寛明裁判官)は、千川中学校元 │
│教諭・田畑和子さんが、校長の捏造した理由により都教委から再雇用を拒否された事件に伴う、 │
│  名誉毀損・思想差別事件の判決を、今度こそ 真実に基づいて出してください!! │
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 元同僚の証人尋問で、校長の虚偽
 「生徒の自殺隠蔽」が明らかに!

● 【これまでの経過】
      一次訴訟
1996年1月、田畑さんは、定年時の再雇用を拒否されました。これが事件の始まりです。理由が分からず都教委を提訴したところ、中神校長が沢山の不採用理由を捏造していたことが発覚。しかし、裁判所は「誰を採ろうが自由だ!」と主張する都教委に味方し、田畑さんは敗訴しました。中神校長のウソだらけの推薦書や陳述書、証言に惑わされた裁判所の責任は重大です。    
           二次訴訟
田畑さんは、一次訴訟で曖昧にされた不採用理由の真偽を問う訴訟を起こしました。すると中神校長は新しく陳述書を提出。それは、一次訴訟の陳述書を全面的に書き換え、限りなくウソをまぶし、作り話を追加したものでした。 そして尋問で矛盾を追及されると「記憶の手違いです。」と言って誤魔化しました。 判決は「校長は公権力の行使をしたのだから、たとえ陳述書の虚偽記載・偽証があっても個人の責任は問えない」という驚くべきものでした。

 ● 【三次訴訟】 ‥‥ (高裁 判決…10月29日 3時 511法廷)
 この虚偽で満ち溢れている陳述書から、虚偽度の明白なものを二件選び「名誉毀損」で、また南京大虐殺否定事件の報告文書を「思想差別」で訴えました。

Ⅰ、 地裁 12/4敗訴

 ①中神校長による「生徒の自殺隠蔽」事件
校長は生徒Aが自殺したのを隠し、体育館に全生徒を集めて「A君はマンションの踊り場の階段を誤って踏み外して落ちた事故で死亡しました。かわいそうに。」と言うと、クルリと後ろを向いて、ステージの上で肩を振るわせ、すすり泣きを始めました。しかしその時は、A君の机上の「6/4死ぬ」という彫られたメッセージが発見されていたのです。
 校長は、教職員にA君の父母との接触を禁じ、一人で事に当たりました。田畑さんは刑事から「自殺」と教えてもらったので、そのうち校長が訂正発表すると思っていました。しかしその気配はなく、地域から学校不信の声が聞こえてきました。
 田畑さんは職員朝会で「本当の事を言ってください。」と発言しましたが、校長は「何も隠していない。警察は『事故』と断定した。」と答えました。
 この事件は、田畑さんが定年の年に起き、田畑さんは「口封じ」と「報復」のため、校長が再雇用を拒否したに違いないと考えました。情報公開で得た豊島区教委から都教委への報告には、「警察は自殺と断定」と記載されていました。また、当時の学校日誌(公簿)には、生徒死亡の記載はなく、区教委の指導主事や刑事の来訪があったのに、来校者の欄は白紙で何事もなかったかのように装っていました。

◆何が名誉毀損なのか

 校長が陳述書で職員朝会の場を作り替え、虚偽を以て田畑さんを誹謗中傷したことです。その1部を挙げると「自分が思い込んだら相手がそうですねと言うまで執拗に追求する」と異常な性格であるように表現し、また「事故か自殺かは警察が判断することで軽々しく言ってはいけないとお説教した」と全くなかったことを記載、「何でもいいから私に疑いを掛けさせたい思惑や、私の人間性を否定することで自分の立場をよくしたいという思惑で本件を持ち出した」 など自分を有利にするために田畑さんの人間性を否定し攻撃しています。

②、学年編成の際の他の職員の反応 (校長の作り話)
[A] 平成7年度の学年編成をするとき、前年度田畑が同学年であった教員らに打診したが、「自分の気に入らないことには協力せず、自論を曲げずに、いつまでも執拗に追求してくる」という理由で1人は「胃を悪くした」と訴え、もう1人は「涙を浮かべて」断り、希望者は、ほとんどいなかった。 、
[B]そこで、他学年から、かなり指導力のある教員を集め学年を編成した。
[C]すると他学年から、「あの学年だけ、なんで指導力の高い教員が多いのか」と苦情があった。私が「何故だと思う」と質問すると「田畑さんがいるからしょうがないですね」と答えた。田畑の所属する学年の大変さを教員らが認めていたことは事実である。

◆ 虚偽である証拠は?
当時の千川中の職員が知ったら、吹き出してしまう笑い話です。ところが、地裁は虚偽である歴とした証拠があるにも拘わらず、これを名誉毀損ではないとしました。理由は「淡々と記述しているから」ですって。
 虚偽である証拠は、中神校長の責任で発行した「千川中学校学校要覧」という公的な冊子です。ここには、6年度と7年度の田畑さん所属の学年メンバーが持ち上がりで、同じ氏名が掲載されています。
 そもそも田畑さんがこの記載を名誉毀損として選んだのは「学校要覧」を所持していて絶対の自信があったからです。裁判官は、準備書面を読み証拠を確認して判決を書いたのでしょうか?

③ 「思想差別」

 中神校長は、文化祭生徒作成の「南京大虐殺掲示物を「偏向」を理由に否定した事件を起こしました。そして、豊島区教委へ虚偽だらけの報告書を提出。「露骨に左翼的な発想の内容」であると指導教諭を非難しそれに与する者として田畑さんの名前を挙げていました。
 しかも、生徒が参考文献を明示していたにも拘わらず中神はそれを隠し、指導教諭をやり玉に挙げたのです。「南京大虐殺」は教科書にも載っており、掲示物の内容は、新聞に報道されたりして知られてているものが大部分です。たった一枚の掲示物ですから、校長はその文面をそのまま報告すべきでしょう。(この文書は二次訴訟で発覚)
 当時、校長は、文化祭実行委員のY教諭から説明を求められ、虚言を弄して拒否。コッソリと区教委へこんな虚偽報告をしていたのです。おまけに、「千川中分会の戦争認識論に全職員を巻き込む意向に乗らなかった」と自画自賛の報告もしていました。 この事件が再雇用拒否の理由にされた公算は大です。

◆ 地裁の不当判決を出したのは、吉田徹裁判長、亀村恵子裁判官、坂本雅史裁判官です。

Ⅱ 高裁    《 初めての証人採用 》
 これまで田畑さん側の証人申請は全て却下でしたが、高裁で初めて元同僚の証人採用が実現しました。6月4日、証人台に立った元同僚は、ハッキリと中神の言い分を否定しました。裁判官らを信じ込ませてきたウソが崩れた瞬間でした。
 これで、校長の虚偽の数々が白日の下にさらされました。79歳になる田畑さんの闘争が勝訴で終止符が打たれますよう、人権と正義を守る裁判官の皆様のご判断を信じたいと思います。大勢の人が判決に注目しています。
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[支援者の声] 田畑さんの闘いを知って、現憲法下での裁判なのかと目を疑いました。 況んや、同じ法律を学んだ者にとっては、情けなく憤りさえ覚えます。歴史に残る判決を期待します。(Yさん)
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〈 田畑先生の再雇用拒否の真相を究明する会 〉03(3991)3727
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【コメント】
これだけでは不十分ですが、後は単行本を出してその他の真実もを明らかにするつもりでいます。裁判に追われているうちに79歳になっていました。後、ひと頑張り。               では、また。