都教委の誤った懲戒免職処分

 20日に都教委要請を行いました。今回は私の事件の他に、都立高校のある先生が懲戒免職になったとんでもない事件について、要請しました。この事件をみな様に知ってほしいと思って以下に紹介します。

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都教委は、昨年7月14日付で都立高校男性教諭Aさんの懲戒免職処分を発表しました。主な処分理由は、2011年4月から11月までの間に担任していたクラスの女生徒(2年生)に、不適切なメールを845通送信したというものです。

 こういう場合、担任がどういう理由でどんな内容のメールを発信したかが問われなければなりません。

◆ 女生徒の家庭環境
 この生徒は、複雑な家庭環境におかれていました。母親は2度離婚していて、女生徒は最初の父親との間に生まれました。2番目の父親との間に男の子が1人、現在の父親よの間には3人のこどもが生まれています。
 母親が育児をしないため、女生徒は高校入学後、弟妹の養育を押しつけられました。父親は、学校に行くのを快く思わず、彼女に通学させまいとしたり、小遣いを与えなかったりしました。
 
     ◆  高校だけが楽しい場所
 女生徒にとっては高校だけが楽しい場所でした。夏季講習等に出席し、勉強に励みました。担任は、精神的に追い詰められている女生徒の気持ちを落ち着かせるため、彼女のメールに精一杯応え、励ましました。
 生活指導の何たるかに無知な都教委はこれに難癖をつけ、一方的な評価をして懲戒免職を決めたのです。生活指導の難しさを心得ずして、教員の上に立つのは、無理な話。都教委の無知・無能な教育行政がはこんな犠牲を生みました。

◆ 本来は、称賛されるべき
 女生徒が頼りにする人が他にいない状況の中で、生徒指導をこうして行った教員を、都教委は称賛こそすれ、懲戒免職とはとんでもないことです。都教委が女生徒から事情聴取もせず教師の懲戒免職を決定しました。つまり、本当のことを知ろうせず一方的な判断をしたのです。都教委は、女生徒が定期代もなく退学に追い込まれたり、転落の道に入ったとしてもかまわないといというのでしょうか。

  ◆ 父親が携帯を取り上げ都教委に通報
 父親が3年2学期に学校をやめさせようとしたので、A教諭が家庭訪問をしました。父親は、その後、携帯を取り上げ、都教委へご注進に及んだのです。都教委は、女生徒の話を聞こうともせず、A教諭の懲戒免職を決定し、マスコミに発表しました。 新聞社によっては、真実を知らず、興味本位に取り上げ、A教諭や女生徒の名誉を毀損しました。これは都教委に全責任があります。
       
東京地裁は「執行停止」を決定! 都教委は?
1月21日、東京地裁吉田徹裁判長は、「特に重い処分である免職を相当とした都教委の判断の相当性について十分に疎明されていない」等として判決言い渡しまで懲戒免職処分の執行停止を決定しました。これは非常に稀な決定です。
  しかし、都教委は教諭を現場復帰させず、研修命令を出しました。あくまでも都教委は正しいと言いたいのでしょう。

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 わたしはこれを知って怒り心頭です。メールのやりとりがどんなに切実なものであったか、それがなければ女生徒が卒業することも、未来への希望を持つこともなかったでしょう。それを卑しい想像しかできず、最高の処分をするとは。この決定をした者に懲戒免職してもらいたい。今裁判になっていますが、間違いなく勝つでしょう。裁判官が呆れて「執行停止」を決定したぐらいですから。
 全く、都教委の連中ときたら、同じような者が集まって教員のミスを発見して処分しようと躍起になって競争しているとしか思えない。これも出世のためでしょう。
 生徒・児童が気の毒です。真面目な教師・有能な教師・生徒中心に考える教師が減っていきます。都教委は、そういう仕組みを作っています。
20日に要請した事のひとつは「この高校で教師らがA教諭の支援をしているが、都教委はこれらの教師の教科全員を「異動対象」にしている。これは本気か」というもので、正気の沙汰とは思えません。都教委に反対する教師は、全員この高校から追いだしてしまえということで、既に着手しています。
 私は、自分が、校長捏造の理由で再雇用拒否になり都教委はそれを認めませんから、都教委が人権無視の無法者、正しいことが通らないところということは、重々承知してましたが、それでも今度のことには驚かされました。無法者、出世を競う者の巣窟になっているのでしょうね。